逆指値注文で午前中の予期せぬ株価の動きをフォロー

日本株はアメリカ株や為替レートに大きく影響を受けるのは間違いありませんが、影響を受けるのは前場の寄り付き直後の短い時間だけで、その後は株価が朝方とは逆方向の動きに転じることも結構あります。そうなると、朝の寄り付き段階での売買注文を一旦保留した銘柄が、午前中のうちに大きく動いてしまうことも否定できません。

そこで、朝(前場)の寄り付きで一旦成行注文による発注を保留にしたものにつき、寄り付き前に「逆指値注文」を出しておく方法もあります。

アメリカ株が急落すれば、買い注文を発注するはずだった銘柄の株価も朝から大きく下がるはずです。でも、もしそこまでの逆風下でも株価が前日より高くなるならば、その銘柄は強いと判断でき、さらなる株価上昇も期待できます。そこで、買い銘柄について、例えば前日の終値の1円上で逆指値の買い注文を出しておくのです。

同様の考え方で、売り銘柄についても、前日の終値の1円下で逆指値の売り注文を出しておいたりします。

直近の株価が弱い銘柄は、朝方こそアメリカ株の大幅上昇を好感して株価が上昇するものの、すぐに失速して前日比マイナスに転じてしまうことがよくありますので、この逆指値注文は結構有効になります。

「そこまではできない」と思われた方への対処法

さて、ここまでお読みいただいた感想はいかがでしょうか。「とてもじゃないけどここまではできないよ」と思われた方も多かったのではないでしょうか。

なにしろ、株式投資が好きな筆者自身でさえも、この日々のルーティンワークは骨が折れる作業です。株式市場が開いている限り、毎日これを続けなければならないのは大変です。筆者も仕事が忙しいときなどは、眠い目をこすりながら深夜に頑張って株価チェックをしながら、「よほど株式投資が好きでないとここまではできないだろうなあ」と思ったりもします。

そこで、上記でご紹介したルーティンワークの労力を軽減するポイントをお話しします。

まず、保有銘柄やウォッチ対象とする銘柄数を減らすという方法があります。ウォッチ対象銘柄が200銘柄ともなると大変ですが、これを50銘柄にすれば、労力や時間は4分の1で済みます。

また、昼休みの株価チェックは省略して、1日1回としても結構です。筆者が昼休みに株価チェックをするのは、前場に少し株価が動意づいた銘柄を後場寄りで買っておかないと、後場に株価が急騰してしまって翌日になると手が出せなくなるという事態をできるだけ回避したいからです。そうしたケースはそんなに頻繁にあるわけではないので、無視してしまっても構わないでしょう。

さらに、毎日の株価チェックは大変だ、という方は週末の週1回とすればよいのです。もちろん、毎日チェックするよりも売買のタイミングは粗くなってしまいますが、十分通用すると思います。