「買い」と判断する理由
NTTを買いと判断する理由は、以下4点です。
【1】株価割安と判断されること
以下の通り、PER(株価収益率)などの株価指標から見て、株価は割安と判断されます。予想配当利回り3.4%は魅力的な水準です。
NTTの予想配当利回り・PER・PBR:2024年5月22日時点
コード | 銘柄名 | 株価:円 | 配当利回り | PER:倍 | PBR:倍 |
---|---|---|---|---|---|
9432 | NTT | 154.5 | 3.4% | 11.9 | 1.3 |
出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成、配当利回りは1株当たり配当金(今期会社予想)5.2円を5月22日株価で割って算出 |
【2】安定成長株として評価できること
今期は、NTT地域会社の収益低下から、マイナス5.9%の営業減益となる見通しとしていますが、長期的には再び営業最高益を更新していく力があると考えています。データセンター・金融など成長事業がけん引します。増益率は低いものの、最高益を更新していく安定成長株として評価しています。
NTTの連結営業利益・純利益推移:2015年3月期~2025年3月期(会社予想)
【3】ディフェンシブな高収益企業
NTTの業績は安定的です。上のグラフを見ると、コロナショックがあって日本中の企業が赤字や大幅減益になった2021年3月期も安定的に高い利益を出しています。景気の影響を受けにくい、ディフェンシブ株として評価できます。2024年3月期の営業利益率は14.4%で、安定的に14%前後の利益率を確保しています。
【4】魅力的な株主還元
NTTは、株主への利益還元に積極的です。今期14期連続の増配を予定しています。前期まで毎年2,000億~5,000億円の自社株買いをしてきており、自社株買いにも積極的です。
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