今日の為替ウォーキング
今日の一言
最も重要なことは”勝つ”こと。すべてが勝利に帰結する - アイルトン・セナ(F1レーサー)
Rapture
FRBによる大幅な利下げを前提とした2024年の「ドル安シナリオ」は、全面的な見直しが迫られている。今年利下げする可能性がゼロになったわけではないが、最近の発言を聞く限り、FRBはあまり積極的ではないようだ。
FRBは「物価の安定」だけではなく「雇用の最大化」に対する責務(デュアルマンデート)を負っている。つまり、FRBはインフレだけではなく米国の経済成長にも配慮して政策を運営する義務があるのだ。その意味でパウエルFRB議長が5月FOMC(米連邦公開市場委員会)会合後の記者会見で「雇用の安定」に言及したことは重要だ。
FRBが成長(雇用)とインフレのバランスを取りながら、米経済をソフトランディングに誘導しようとするときに大幅利下げは必要ない。必要なのは景気刺激的な低金利ではなく、「安定した金利」だ。
インフレも、FRBが2%目標達成に執着するのではなく、3%程度まで許容するならば利上げも長期間にわたる高金利を続ける必要もなくなる。