※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「日経平均さらに下がる?日銀・FRBの金融政策発表でどうなる?」
円高で日経平均下落、週後半は円安で持ち直す
先週(営業日3月11~15日)の日経平均株価は、1週間で981円下落して3月15日終値で3万8,707円となりました。一時1ドル146円台まで円高が進んだことを嫌気して、海外投機筋が日経平均先物を売ったと考えられます。12日には一時3万8,271円(安値)まで下がりました。
ただし、週後半は、ドルが持ち直し、15日には再び1ドル149円台まで円安が進みました。円安によって日経平均は週後半、持ち直しました。
日経平均と、ドル/円為替レートの動き:2023年1月4日~2024年3月8日
年初より、「円安→日経平均上昇」が続いてきました。1ドル150円前後まで進んだ円安に、日本株の動きを支配している外国人投資家の日本株買いを招く効果がありました。以下二つの理由によります。
【1】円安は日本の企業業績にプラス。
【2】円安になると、ドル建て日経平均が下落し、外国人は日本株を安く買える。
ところが先週の初めに、一時1ドル146円台まで進んだ円高を受けて、日経平均は急反落しました。先週後半は、再び1ドル149円台の円安へ戻ったことを受けて、日経平均は持ち直しました。
米インフレ収束が遅かったことが、1ドル149円台にドルが持ち直す要因に
先週12日に発表された、2月の米CPI(消費者物価指数)が市場予想より強かったことが、先週後半にドルが持ち直す(円安となる)きっかけとなりました。
インフレ収束の遅れが改めて意識され、米利下げ時期が遠のく思惑から、ドルが持ち直しました。