今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは148.70円
↓下値メドは147.55円
債務と成長:債務の実質金利が経済成長率よりも低ければ、債務を心配することはない
エネルギー政策:バイデン大統領、国家安全保障を理由にLNGガスの輸出ライセンスの発行停止
ECB:ラトビア中銀総裁「欧州がリセッションになる可能性がある」
日銀:4月26日の日銀会合で利上げ決定、YCCは廃止へ
FRB:アトランタ前連銀総裁「FRBに利下げを急がせるようなデータはどこにも見当たらない」
前日の市況
2024年54営業日目のドル/円は、前日比0.55円の「円安」。米国の経済指標を受けてドルが全般的に買い戻された。米利下げ期待が後退するなかで米長期金利が上昇し、ドルショートにストップがついた。
3月14日(木曜)は147.66円からスタート。東京時間夜遅くに147.42円まで下落してこの日の安値をつけた。日銀が来週の会合で「マイナス金利を解除する」との憶測記事で円高に動いた。
しかしNY市場では反発。明け方に148.36円まで上昇して高値をつけた。この日発表された米国の2月PPI(卸売物価指数)が大幅に上昇していたことで、FOMC(米連邦公開市場委員会)が来週の会合で「利下げに一段と慎重」になるとの見方が強まった。米長期金利が4.3%前後まで上昇するのに連れてドル/円は円安に動いた。終値は148.33円。24時間のレンジ幅は0.93円。
今日の見通し
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、「利下げを確信するレベルに達していない」との見方を示している。米国経済が弱くなったというデータが出てくるまでは利下げしないということだ。
3月に入って発表された経済データでは、米雇用統計はNFP(非農業部門雇用者)の増加数が 27.5万人と市場予想を上回った。またCPI(消費者物価指数)は前年比で3.2%上昇して、こちらも市場予想を上回っている。雇用統計の平均時給の低下やコアCPIの上昇鈍化など、インフレ圧力がやわらいでいる兆候も垣間見えるがFOMC(米連邦公開市場委員会)が利下げを急ぐほどの状況ではない。
この日発表された2月の小売売上高は前月比0.6%増で、市場予想の0.8%増を下回った。これまでインフレや高金利でも堅調だった個人消費が弱り始めたことを示した。一方で、2月のPPI(卸売物価指数)は前年同月比1.6%上昇し、5ヵ月ぶりの大きさとなり、インフレ圧力が再び増していることを示した。
FRB(米連邦準備制度理事会)が利下げに対していっそう慎重になっていることは確かだ。来週のFOMCでは、利下げの予想を示すドットチャートが、前回の年3回から変わらないのか、それとも2回以下に減るのかが重要なポイントになるだろう。