2024年の過熱度合いを2013年と比較

 今の日経平均はテクニカル面で見ても過熱していますが、それでも、2013年5月のバーナンキ・ショック直前の過熱度に比べると、まだ序の口です。

2013年と2024年の日経平均推移比較

出所:2012年末と2023年末の日経平均を100として指数化、QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 2013年はアベノミクス政策のスタート直後で、黒田東彦前日銀総裁による異次元緩和スタート直前でした。世界的に株が過熱する中で、日経平均も外国人買いによってものすごく過熱していました。

 この時は、当時のバーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長が「将来金融緩和の縮小が必要になる」と発言しただけで、世界的に株が下がり、日経平均も急落しました。これは、「バーナンキ・ショック」と呼ばれています。相場が過熱しているところだったので、ちょっとしたきっかけで、相場は急落しやすかったといいます。

過熱する相場にどう対処するか?

 日本株の保有が多い投資家は、少し売ってみて良いと思います。ただし、売り過ぎてはいけません。少しずつ売りながら、上昇の勢いが落ちるのを待つべきです。

 というのは、どれくらい過熱したら相場が反落するかは、ケースバイケースでまったく分からないからです。過熱していると思っても、そこからかなりの上昇が残っている場合もあります。

 上昇ピッチが速すぎて、テクニカルに過熱感があるので、何らかのきっかけがあれば、スピード調整する可能性は高まっています。何らかのきっかけで相場が下がるのを見てから追いかけて売っていくやり方が良いと思います。