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著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「NYダウ最高値でもささやかれる「もしトラ」リスク。どうなる日本株?」
日経平均反発、外国人の買いが継続
先週(営業日1月29日~2月2日)の日経平均株価は、1週間で約406円上昇して、3万6,158円となりました。外国人投資家の買いの勢いは少し低下していますが、それでも買い越しが続いています。今年に入ってから1月26日までの外国人の買い越し額(株式現物と株価指数先物の合計)は2兆円を超えました。外国人買いによって、日経平均は堅調に推移しています。
日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と先物の合計):2022年1月4日~2024年2月2日(外国人売買動向は2024年1月26日まで)
2024年1月の週別、外国人投資家による日本株買越・売越額と、日経平均変動幅
1月第2週(営業日1月9~12日)に外国人買いが急増しましたが、その後、少しずつ買いの勢いが低下しています。
第4週(同1月22~26日)は日経平均が反落したので、外国人が売り越しになった可能性を考えましたが、実際の売買統計を見ると、外国人は3,193億円の買い越しでした。この週は、信託銀行経由の国内年金基金のリバランス売り【注】が増えたために、日経平均は反落したと考えられます。
【注】年金基金のリバランス売り
年金基金ファンドは、株式の組み入れ比率を決めて運用している。株価の上昇が続くと、時価ベースで株式の組入比率が、基準よりも高くなる。基準からの乖離(かいり)が大きくなると、基準となる組入比率に戻すために株を売却する。これを、リバランス売りと言う。
先週(第5週:営業日1月29日~2月2日)の売買統計はまだ出ていませんが、円安が進み、日経平均が約406円高となったところを見ると、外国人の買い越しは続いていると思われます。