GAFAMの決算発表

 来週はGAFAM(アルファベット、アマゾン、メタ、アップル、マイクロソフトの略)が相次いで決算発表します。

 まず1月30日(火)の引け後にアルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)が決算発表します。コンセンサス予想はEPS(一株当たり利益)が$1.59、売上高が851.8億ドルです。

 同じく1月30日(火)引け後にマイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)が決算発表します。コンセンサス予想はEPSが$2.76、売上高が611.0億ドルです。

 2月1日(木)引け後にはアマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)が決算発表します。予想は79¢と1659.4億ドルです。同じくアップル(ティッカーシンボル:AAPL)は$2.10と1180.6億ドル、メタ(ティッカーシンボル:META)は$4.83と390.1億ドルという予想になっています。

AIへの取り組み

 さて、これら全ての決算発表で注目される点は「AIに、どう取り組んでいるか?」ということです。

 これらの企業の中であたまひとつ他社をリードしているのはマイクロソフトです。マイクロソフトはこれまでに130億ドル以上をチャットGPTの親会社、オープンAIに投資してきました。また「コパイロット」というブランドでAIサービスを提供しています。AIは比較的たくさんの演算能力を消費しますが、負担を軽減するための「簡略版」AIも開発中だと伝えられています。AIはプロダクティビティー・ツール、すなわち作業の効率をUPするソフトウェアなので仕事の場面で使われる「エクセル」や「ワード」に代表されるプロダクティビティー・ツールを主力としているマイクロソフトとは相性が良いです。

 マイクロソフトと並び、AIに積極的に先行投資しているのはメタです。同社は今年だけで70億ドルを35万個のエヌビディアのAI半導体に投入し、すでに稼働しているものと合わせ60万個のAIチップに支えられたサービスを構築してゆきます。

 早くからAIに注目してきたアルファベットやアマゾンもこのような動きを座視しているわけではなく、それぞれAIに取り組んでいます。またAIをサービスとして外部に提供するにとどまらず、自社内でAIを活用し、どんどん仕事の能率をアップしています。その節約を証明するために余剰となった人員の解雇を発表しています。

 つまりGAFAMはAIで商機が増える、自社のコストのスリム化を図るという事をアグレッシブに追及しているのです。

投資家の注目点

 投資家は、一歩下がって巨視的にアメリカ企業全体を見た場合、AIの導入がどのように労働生産性の向上につながるか? という点を注視しています。このところGAFAMに再び市場参加者の人気が戻ってきているのも、そのような新しいテーマの浮上に大いに関係していると思います。

 インターネットが怒涛の勢いで普及した1995年から2000年にかけてはアメリカの黄金時代であり、GDP(国内総生産)成長率はトレンドラインより上で成長しましたし、労働生産性の持続的な向上にも目を見張るものがありました。つまりアメリカの競争力はアップし、経済は強靭になったのです。1995年から2000年にかけては米国経済がソフトランディングを実現した時期と一致しています。結果として株式のバリュエーションは大きなマルチプル・エクスパンション(=PER:株価収益率の拡大)を経験しました。

 いま、あれから30年近い年月を経た後、アメリカは再びAIという技術革新で飛躍期に入っているのかも知れません。それを確認するのが、GAFAMの決算ならびに決算カンファレンスコールということになります。