新年のスタートは、いまひとつ

 1月相場はこれまでのところやや落胆させられるスタートとなっています。米国経済や企業業績の見通しに大きく変化が出たからではなく、欲張りになり過ぎた投資家にマーケットが冷水を浴びせたと形容できると思います。

 1月の最初の5立会日は通算して去年の12月末のS&P500種指数の終値4,769.83をほんの少しだけ下回りました。

 ウォール街では「1月の最初の5立会日が1月末の株価指数の先行指標になり、また1月相場がどうなる?ということは1年間の相場展開を暗示する」と信じられています。

 もしこの考えが正しいのだとすれば今年はちょっとぐずぐずした相場になるのかもしれません。

 それに加えて今年は11月5日に大統領選挙の投票日を控えているのですが、過去のジンクスでは大統領選挙のある年の1月、2月の相場がさえないスタートを切ったら、それは現職の大統領が負けることを暗示していると言われます。つまりバイデン再選がおぼつかなくなっているということです。

長期の資産形成は粛々と進めればよい

 そう書くと(ああ、もう投資はしないほうがいいかな?)とすぐ短絡的な結論を下す個人投資家が多いですけれど、これを読んでいる大部分の皆さんは老後のための資産形成のために投資をやっているのであって相場の「すべった、転んだ」で一喜一憂する、スリルを楽しむために投資をしているのではないと思います。

 その場合、長期での投資の成果に最も甚大な影響を及ぼすファクターは「雨の日も風の日も粛々と投資を実行したか?」という継続なのであり、決して「底値を拾えた!」とか「高値で売り抜けた!」というようなマーケット・タイミングではないのです。

継続と同じくらい分散は重要

 継続の重要性は強調しても強調しきれません。しかしそれと同じくらい重要なファクターは分散です。個別銘柄は当たると大きいですが、大半のケースでは外れます。だから老後資金をがっちりと確保するというような失敗できない投資では、安全を期して分散を心がけるに越したことは無いのです。

 最も手軽に分散効果を得る方法はインデックス投資をすることです。例えば米国を代表する株価指数であるS&P500をなぞる投資信託やETF(上場投資信託)を買うというのも良い手だし、それよりもっと分散の効いている、全米国株をまるごと買えるようなETFや投資信託を選ぶ方法もあると思います。

まとめ

 まとめると「継続」+「分散」……この二つを励行すれば、長期では満足の行く投資成果を得られる確率が高いのです。

 冒頭で説明した通り、今年はちょっとガッカリさせられるスタートになりました。でも見方を変えれば2月・3月ごろには絶好の仕込み場が来る可能性もあるわけで、新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)がスタートした今年は、自分自身の問題である老後の資産形成に本気で向き合う絶好の年だと思います。