その2 運用について一生懸命勉強する

「マーケットを読み間違えた」「投資をするタイミングが悪かった」「選んだ投資信託が良くなかった」と思って、もっと運用について勉強しなくては、と思われる方も多いでしょう。

しかし、うまく運用しようと勉強すればするほど私たちは「今日、株が下がった理由は?」「明日の為替は?」「日銀は?」「FRBは?」など、目先のマーケットの動きを気にして一喜一憂してしまうのではないでしょうか?もしかすると、運用を始める前のよくわからなかった時のほうが一喜一憂していなかったようにも思いませんか?

その3 金融機関の担当者を頼れば大丈夫だと思っている

「運用のことはわからない」「自分で運用してもうまくいかなかった」ので、専門家である証券会社や銀行に頼れば、と思われる方もいるでしょう。

しかし、担当者のアドバイスに基づいて運用が思い通りにいかなかった時に私たちはどう思うでしょう?「勧められるままに運用してもうまくいかない」と不満が出てきて、「言われるままじゃなくて自分で勉強しないと」、もしくは「運用なんてするもんじゃない」と思ったりしてしまうのではないでしょうか?

一喜一憂すること自体、悪いことではありません。とても人間らしいことです。また、気にしない運用をする、運用について勉強する、証券会社や銀行の担当者を頼る、ということも良いことです。ただ、一見、それで良さそうに見えることが、もしかしたら一喜一憂を助長させているかもしれない、ということを認識しておく必要があると考えています。そのくらい“一喜一憂”は私たちの心の中に入り込む、したたかな存在だと捉えています。

一喜一憂してしまったときにはどうすればよいのでしょうか?その時には自分が一喜一憂していることをただ認識することです。「また一喜一憂してしまったな」と思うだけで心は軽くなると思います。

次回は、本当の意味での“一喜一憂”への対処法について見ていくことにしましょう。