2024年1-3月期は7%減収、クリーンエネルギー向け好調も化学設備が苦戦

現地コード 銘柄名
03899

中集安瑞科

(シーアイエムシー・エンリック・ホールディングス)

株価 情報種類

7.54HKD
(4/25現在)

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 中国国際コンテナ(02039)傘下の気体・液体輸送用設備メーカー、中集安瑞科の2024年1-3月期の売上高は、前年同期比7%減の46億元だった。化学・環境用設備の不振が響いた形。ただ、新規受注は好調で、1-3月期に前年同期比36%増。引き続きクリーンエネルギー用設備がけん引した。BOCIは向こう数年間、同社が一定の利益成長を確保すると予想し、短期的には船舶燃料の低炭素化、中期的には製鉄所との合弁事業がけん引するとの見方。2024-26年の予想純利益を2-4%減額修正し、目標株価を引き下げながらも、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 クリーンエネルギー用設備部門の1-3月期の売上高は、前年同期比21%増の32億5,500万元。主にオフショア製品とLNG(液化天然ガス)輸送車向けシリンダーの好調が寄与した。後者の売上高はガス価格の下落を受けたLNG輸送車の国内販売の急増により、前年同期実績の約15倍に当たる2億5,000万元を記録している。

 半面、他の2部門は苦戦。化学・環境用設備の売上高は需要の萎縮が響いて前年同期比59%の大幅減。液体食品用設備も顧客側の意向を受けたビール醸造所向けターンキー(一括請け負い)プロジェクト2件の遅れが痛手となり、同12%の減収だった。

 新規受注額は1-3月期に前年同期比36%増の75億元。クリーンエネルギー設備部門が62億元に倍増し、好調が際立った。内訳はオフショア製品の新規受注が30億元。LNG輸送用車載シリンダーは3億5,000万元(前年同期比9倍増)に達した。その他2部門、化学・環境用設備と液体食品用設備の新規受注はそろって減少したが、前者の新規受注は前四半期比で13%増。ごく初期的ながらも復調の兆しが見えた。3月末時点の受注残高は、全体で前年同期比42%増の269億元。この先の成長に向けた基盤を固める形となった。

 同社の化学・環境用設備部門は中集安瑞環科技(301559)名で、2023年10月に深センA株市場に分離上場したが、同社の1-3月期の純利益は前年同期比77%減。粗利益率は前年同期の23.0%から16.1%に低下した。BOCIはこれを受け、2024-26年の同部門の予想売上高を19%減額修正し、粗利益率に関する予想を20%から17%に引き下げた。半面、クリーンエネルギー設備部門に関しては予想売上高を5%増額修正し、予想粗利益率を13.2%から13.6%に上方修正している。

 BOCIは利益見通しの減額修正に伴い、同社の目標株価を引き下げた。目標株価の算出基準を2024-26年の予想PEGレシオ(利益成長率を加味した株価指標:PER(株価収益率)÷1株当たり利益成長率)0.9倍に維持しながらも、この3年間の予想EPS(1株当たり利益)が年率平均15.2%増となる見通しを反映させた(16.1%増からの下方修正)。レーティング面の潜在リスク要因としては、化学・環境設備部門の利益下振れの可能性、液体食品用設備部門の収益下振れの可能性を挙げている。