日米2年金利差がドル/円を決める最重要ファクター
ドル/円為替の長期的な動きは、ほとんど日米金利差で説明できます。最も良く動きを説明できるのは、2年金利差です。2年金利差というのは、米国と日本の2年国債利回りの差です。
2008年以降の動きを見ると、おおむね日米2年金利差と、ドル/円は連動していることが分かります。
ドル/円為替レートと、日米2年債利回りの差:2008年1月~2023年11月(29日)
もちろん、ドル/円が金利差だけで動いているわけではありません。
【1】2008~2012年
日米金利差の縮小にしたがって、円高ドル安が進みました。
【2】2013~2014年
日米金利差が少ししか拡大していないのに、大幅な円安ドル高が進みました。2年金利の差では説明できないほどの円安となりました。日銀が異次元の金融緩和を実施する中、FRBが金融引き締めに動いていたことが、急な円安を招きました。
【3】2015~2018年
日米金利差が拡大する中で、円高が進みました。2013~2014年の行き過ぎた円安に修正が起こったとみることができます。
【4】2019~2020年
日米金利差が縮小するにしたがって、円高が進みました。
【5】2021~2022年
日米金利差が拡大するにしたがって、急激な円安が進みました。
【6】2023年
日米金利差拡大で円安が進んでいましたが、11月に入り、金利差縮小を受けて、少し円高に戻りました。