為替レートはドル金利に連動してきたが、円金利も上昇

 ドル/円を動かす最大の要因は、ドル金利です。

【1】ドル金利が上がる時、ドルが買われ円安ドル高になりました。
【2】ドル金利が下がる時、ドルが売られて円高ドル安になりました。

ドル/円為替レートと、米2年・10年金利の動き:2022年7月1日~2023年11月29日

出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成

 厳密に言うと、ドル/円を動かす最大の要因は、日米金利差です。日本の金利がこれまでほぼゼロ近辺に固定されていたので、ドル金利がほぼ日米金利差になっていました。

 ところが、最近、少しだけ日本の10年金利が上昇しています。昨年までゼロ近辺に固定されていたのが、最近0.7%近くに上昇しています。円金利の動きも、少しずつドル/円為替レートに影響を及ぼすようになりました。

【3】円金利が上がる時、円が買われ、円高ドル安になる傾向が出てきました。
【4】円金利が下がる時、円が売られ、円安ドル高になる傾向があります。

 ドル/円を動かす要因は、たくさんあって分かりにくいですが、金利に注目すればシンプルです。日米金利差が開く時は、円安ドル高。日米金利差が縮小する時は、円高ドル安と考えていれば、だいたいその通りに動いています。