※この記事は2021年9月24日に掲載されたものです。

 資産形成の正解は人それぞれですが、一方で、多くの人が失敗してしまう考え方や、やり方があるようです。このシリーズでは、資産形成を始める人が陥りがちな失敗事例を取り上げ、やってはいけない行動をわかりやすく解説します。

お悩み

相場が上がり過ぎているとき、下がり過ぎているときに、ひともうけしたい!

川田伸二さん(仮名)会社員・40歳

 川田さんは、これまで資産運用には大して興味を持っていませんでしたが、「日経平均株価がバブル経済崩壊後の高値水準をおよそ31年ぶりに超えた」というニュースを見て、株式投資に興味を持ちました。

 知っている会社の株価を見たり、雑誌でおすすめの銘柄などを見てみましたが、仕事も忙しくて銘柄研究などするヒマがありません。

 ただ日経平均株価なら、ニュースなどの相場情報から、どんな理由で値動きがあったのか知ることができるので、日経平均株価を対象としたインデックス投資を始めてみることにしました。

 ただ、相場情報を見ることに楽しみを覚えていた川田さんは、あまり値動きがないことに逆に不満を感じはじめました。

 このとき、投資信託の買付ランキングを見ると、上位の銘柄に「日経平均株価4.3倍」といった商品がたくさん並んでいることに気づきました。これらはレバレッジ型の投資信託でした。

 レバレッジ型の投資信託とは、対象とする指数(例えば日経平均株価)の値動きに対して、倍の値動きをする商品です。

 これなら日経平均株価の値動きでも、うまくすれば大きな利益を上げることができそうだ、と考えてレバレッジ投資を始めることにしました。この選択は、川田さんにとって正しかったのでしょうか。