今日の為替ウォーキング
今日の一言
忙しい人ほどより多くの時間を見つける
You Light Up My Life
金利差は通貨を動かす最も大きな要因である。金利差の拡大は最初、金利が高い通貨を上昇させる。しかし、しばらくすると金利高による経済にダメージが通貨を下落させる転機が訪れる。
ECB(欧州中央銀行)が9月の会合で「利上げ」を決定した理由は、欧州のインフレ見通しが上昇していることが理由だった。インフレ見通しが上昇した理由は、ユーロ安によって輸入価格が上昇したからである。ユーロは6月から9月の3カ月間で、対ドルで5%も安くなった。
ユーロ安の理由はなにか。それはECBの利上げだ。利上げはインフレ抑制のために必要不可欠な中央銀行の政策である。しかしどの水準まで金利を引き上げるべきか前もって計算することができない。
ECBの場合は、利上げを「やりすぎ」てしまった結果、海外からの投資意欲が後退し、株式市場から資金が流出するなかで、ユーロ安を招いてしまった。通貨安が輸入インフレを加速させ、ECBはまた利上げするというという悪循環にはまってしまった。ECBがタカ派になるほど、皮肉なことにユーロ安が進んでいるのだ。