成行注文は想定外の株価で注文成立するリスクに注意

 成行注文は、注文さえ出せばすぐに買ったり売ったりできる半面、想定外の高い株価で買い注文が成立してしまったり、低い株価で売り注文が成立してしまうこともあります。

 特に、日々の売買高が非常に少ない銘柄で成行注文を出すと、現在の株価が300円なのに、350円で買い注文が成立してしまったり、250円で売り注文が成立してしまう、ということもあるので注意しましょう。

 また、午前9時から開始する前場、および12時半から開始する後場のそれぞれ取引開始前に成行注文を出した場合、取引開始前に出ている全ての買い・売りの成行注文が成立するように株価がつくことになっています。このため、前日や前場の株価よりかなり高い株価で買い注文が成立したり、かなり低い株価で売り注文が成立してしまうこともあります。

 このような事態を避けるためには、成行注文ではなく、ご自身が許容できる最高の価格(買い注文の場合)、もしくは最低の価格(売り注文の場合)で指値注文を出した方が安全です。例えば、現在の株価や前日の株価が400円の場合、420円までなら買ってもよいがそれを超えた価格では買いたくないならば、成行注文ではなく、420円を指値とする買い注文を出すのです。

 指値注文と成行注文、2つの違いは「注文の際に価格を指定するかどうか」という点です。購入価格や売却価格を重視したい場合には指値注文を、取引の成立を重視したい場合には成行注文を使うのがポイントです。これに加えて上記のような注意点も踏まえ、2つの注文方法を上手に使い分けてください。