指値注文のメリットと注意点
指値注文は、希望した価格で買ったり売ったりできるのがメリットです。その一方で、買い注文の場合は株価が希望した価格以下にならなければ買うことはできませんし、売り注文の場合は希望した価格まで株価が上昇しなければ売ることができません。そのため、売買のチャンスを逃してしまうという危険性があります。
現在600円の株価がついている銘柄を「もう少し下がってから買おう」と550円で指値買い注文を出しても、株価が550円まで下がらず1,000円、2,000円と上昇を続け、せっかくのチャンスを逃してしまうこともあります。
したがって、上昇の初期段階であれば成行注文で買ってしまうのも1つの戦略です。指値注文は「何が何でもこの価格まで株価が下がらなければその株は欲しくない」とか、「今すでに持っている銘柄だけども、250円まで株価が下がったら買い足そう」というときに使うようにしましょう。
売りの場合も同様です。「400円以上でなければ売るつもりはない」というときに400円の指値売り注文を出せばよいのです。
損切りは必ず成行注文で!
そして、損切り(買った株が意に反して下落したとき、損失が大きく膨らむ前に小さな損失のうちに売ってしまうこと)をする場合は、とにかく「売る」ことが最優先となります。400円で買った株が350円まで下がって損切りの対象となったとき、「もう少し待って戻ったら売ろう」と考えて、380円の指値売り注文を出すことは得策ではありません。380円まで株価が戻らずに、300円、200円…と株価がさらに大きく下落してしまうこともあり得るからです。損切りを実行する場合は、必ず成行の売り注文を出すようにしましょう。