インデックスファンドに投資するなら、投資信託とETF、どちらが良い?

 日本株の株価指数(日経平均株価やTOPIX[東証株価指数])に連動することを目指すインデックスファンドに投資する際、「投資信託とETF、どちらが良いですか」という質問をよく受けます。今日はその質問に回答します。

 投資信託とETF(上場投資信託)のメリット・デメリットを比較すると、1冊の本が書けるくらいたくさんあります。

 ここですべてを書くことはできないので、今日は特に重要なことに絞って、インデックス投資を始めるに当たって知らなければならない、売買方法の違いと、売買に関するメリット・デメリットを解説します。

 結論からいうと、投資信託もETFも一長一短で一概にどちらが良いとはいえません。誰でも簡単に始められる点で投資信託はすぐれていますが、使い方(売買の仕方など)に習熟すれば、ETFの方が使い勝手が良い面もあります。

 日経平均インデックスファンドを例に、投信とETFを比較します。

<日経平均連動型の投資信託とETF:売買方法の違い、売買に関するメリット・デメリット比較>

出所:楽天証券経済研究所が作成

 日中、忙しくて場(取引所での価格変化や売買注文の入り方)を見ていられない人には、投資信託が便利かもしれません。価格変化を見ながら、指値を考えたりすることのできる人には、ETFが良いともいえます。

 なお、ETFを選ぶ際、時価総額や流動性は大切です。なるべく時価総額が大きく、*流動性が高いものを選びましょう。

*流動性…現金化のしやすさ。発行数や信用力、取引高が大きいほうが売りやすく、流動性が高まる

 売買について、もっと詳しく説明すべきですが、それは別の機会にします。今日は、ETFに投資するもう一つのメリット、「貸株サービスに出して貸株料を得る」ことについて説明します。

 ETFは、一般の上場株式と同様に、貸株に出せることがあります。ETFに長期投資するならば、貸株を同時に考えても良いと思います。

 以下、「貸株サービス」【注】について詳しく解説します。

【注】楽天証券の貸株には、「貸株サービス」と「信用貸株」がありますが、今日のレポートでは「貸株サービス」に絞って、説明します。