昨日(2017年03月14日)の動向

この日の米ドル/円はFOMCを前に強い動意が出ず、比較的狭いレンジの取引となりました。114円台後半で揉み合いを続けた後、欧州時間に115.19円まで急伸しましたが、上値を追う展開にもならず、その後114.51円まで下押し。終値は114.754円(前日比-0.112円)。

2月の米雇用統計は、米労働市場がタイトなことを示しましたが、平均労働賃金は期待ほど上昇しませんでした。賃金の伸び悩みは消費者心理にとってマイナスであり、ひいては今後のFRBの利上げ判断にも影響します。マーケットは現在6月利上げを50%織り込み、年内利上げ回数は3回からやや後退して2.5回になっています。


ポンド/ドルは大幅下落。欧州時間に売りが強まり、1.22ドルを下抜けると一時1月17日以来の安値となる1.2108ドルまで急落しました。ポンド/円も再び140円を割り、139.15円まで下落。

メイ英首相は、月内にもリスポン条約を発動して正式離脱を表明することが確実になりました。しかし英国とEUの溝は深く、果たして交渉を始められるのかさえ不明です。EUは英国が600億ユーロ(約7兆2000億円)の「手切れ金」を払うまで新たな貿易交渉には応じないとする一方、英国は金額が大きすぎて受け入れられないと対立しています。


ユーロ/ドルも軟調。ECB利上げの思惑で、前日1.0714ドルまでユーロ高が進みましたが、この日は一転1.06ドルまで下落。

フランス大統領選リスクが、あらためてユーロの重荷となっています。最新世論調査では有力候補のマクロン氏の支持率が後退。ユーロ離脱を唱える極右政党のルペン氏がわずかながらリードを広げています。また主要候補者のフィヨン元首相に公的資金流用で捜査が入るなど不透明感が増しています。

2017年03月14日のBID値 始値 高値 安値 終値
米ドル/円 114.884 115.195 114.518 114.754
ユーロ/円 122.392 122.619 121.646 121.698
豪ドル/円 86.989 87.006 86.605 86.737

米ドル/円 1時間チャート

米ドル/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

ユーロ/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

豪ドル/円 1時間チャート

本日(2017年03月15日)の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは115.63円(2017年01月19日高値圏)、サポートは 114.36円(2017年03月09日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
米ドル/円 115.63 116.87 114.36 113.53

米ドル/円 5分足チャート

米ドル/円 5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは123.30円(2017年01月27日高値圏)、サポートは 121.50円(2017年03月10日安値圏)です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.0750ドル(2017年02月07日高値圏)、サポートは 1.0572ドル(2017年03月10日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
ユーロ/円 123.30 123.80 121.50 120.50

ユーロ/円 5分足チャート

ユーロ/円 5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは87.48円(2017年03月02日高値圏)、サポートは 85.84円(2017年03月09日安値圏)です。

  レジスタンス R1 レジスタンス R2 サポート S1 サポート S2
豪ドル/円 87.48 88.18 85.84 85.00

豪ドル/円 5分足チャート

豪ドル/円 5分足チャート

  • 上記各5分足チャートは、当日 2017年03月15日 現在のものです。
  • コメント欄の語句について R=上値抵抗線 S=下値支持線

本日(2017年03月15日)の主な指標

注目度 発表時間 指標 予想 前回
★★★ 21:30 (米) 2月消費者物価指数(CPI)(前月比) 0.0% 0.6%
★★★ 21:30 (米) 2月小売売上高(前月比) 0.1% 0.4%
★★★ 27:00 (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表 0.75-1.00% 0.50-0.75%
★★★ 27:30 (米) イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見 - -
  • 発表時間はいずれも東京時間
  • 注目度は★低~★★★高で示します