米連邦公開市場委員会
3月22日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が閉会し米国の政策金利であるフェデラルファンズ・レートは0.25%利上げされ、4.75~5.00%になりました。
あと1回、5月にも0.25%の利上げをし、その後、今回の一連の銀行破綻が米国の金融コンディションをどれだけ緊縮させたかの影響をよく見極めたいというメッセージが出されました。
重要なポイントとしてFRB(米連邦準備制度理事会)は今回の銀行破綻は一部の銀行のずさんな経営が原因であり、全ての米国の銀行が同じ脅威に晒されているという風にはぜんぜん考えてない点です。そして危機はほぼ収束したと考えています。
これを受けて今回のFOMCの添付資料として示されたSEP(経済予想サマリー)では、今年末のFFレートの予想は前回と変わらず5.1%というコンセンサスが示されました。
つまり市場参加者が考えているような「目先FFレートをつり上げておいてその後するする金利を引き下げる」というような操作は今のところFRBメンバーは一切考えてないということが明らかになりました。
投資戦略
今回FOMCでのパウエル議長の発言は、銀行破綻がマクロ経済に与える影響は限定的という考え方を示した安心できる内容でした。
またFRBのフォーカスは引き続きインフレ退治に注がれるというメッセージは景気や雇用が底堅いというシナリオをFRBが考えているに他ならず、リセッションの到来を心配して売られ過ぎたエネルギー株、景気敏感株、消費循環株などは見直し買いされてしかるべきです。
反対に利下げで恩恵をこうむるハイテク株は利下げお預けということになるともう一度売られ直すリスクがあります。
いずれにせよ3・4月の米国株は堅調が予想されますし2023年末の時点での指数はいまの水準より上だと思われます。