米ドル/円は、一時112円台まで円高進む。FOMC終えて材料出尽くし。

昨日（2017年03月16日）の動向

FOMCを終えてこの日はドル売りが優勢。113円台前半からスタートした米ドル/円は、東京時間朝の113.54円が高値になって夕方には、112.89円まで下落。しかし、今月の安値（112.73円）手前で反転して、その後は113円台前半の取引が続きました。終値は113.267円（前日比-0.159円）。

FOMCが期待していたほどタカ派的でなかったことがドル売りの理由とされています。とはいえ、米利上げペースが後退したわけではなく、イエレン議長はむしろ、米経済の見通しに強気でした。したがって、ドルに対する見方が変わったわけではなく、年4回利上げのような過大な期待が剥げ落ちただけだといえます。今月初め、マーケットがまだ今回の利上げを4割程度しか織り込んでいなかった時に米ドル/円が114円台で取引されていたことを考えると、反発のチャンスはまだあるといえます。

FOMCに続き、この日は日銀、SNB、BOE、ノルウェー銀行、トルコ中央銀行が会合を開き政策の現状維持を決定。BOEも政策金利を0.25％に据え置きましたが、同時に発表されたMPC議事録でフォーブス委員が利上げを支持したことがわかると、ポンド/ドルは、1.22ドル台前半から1.2376ドルまで急上昇。

一時好調に見えた英経済指標も最近はかげりが見え、英経済は年末にむけて景気後退へ向かうとの見方が増えていました。BOEは、利下げに踏み切るとの思惑が強まっていたところに、MPC議事録の強気な内容が、ポンドを買い戻す材料を提供することになりました。また英国は、月内にEU離脱を正式表明することがほぼ確定。議会内の対立が収まり、ブレグジット後に向けて、一歩前進したことも支持材料のひとつになりました。

ユーロ/ドルは、1.07ドル台半ばでもみあいを続けた後、1.0770ドルまで上昇。オランダ下院総選挙の結果で来たるフランス大統領選の不安が和らいだことに加え、ノボトニー・オーストリア中銀総裁がゼロ金利解除に言及したことでユーロが買われました。

豪ドル/ドルは、この日発表の2月の雇用データが予想を下回ったことで売られたものの、0.76ドル後半の高値圏を維持。一方、GDPの伸び悩みが悪材料となったNZDドル/ドルは下げ足を強め、0.70ドル台前半から一時0.6966ドルまで下落しました。

2017年03月16日のBID値	始値	高値	安値	終値
米ドル/円	113.355	113.547	112.896	113.267
ユーロ/円	121.628	122.040	121.127	121.951
豪ドル/円	87.383	87.486	86.695	86.968

米ドル/円　1時間チャート

ユーロ/円　1時間チャート

豪ドル/円　1時間チャート

本日（2017年03月17日）の展望

【米ドル/円】

レジスタンスは114.89円（2017年03月15日高値圏）、サポートは 112.73円（2017年03月01日安値圏）です。

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
米ドル/円	114.89	115.63	112.73	111.58

米ドル/円　5分足チャート

【ユーロ/円】

ユーロ/円のレジスタンスは122.88円（2017年03月13日高値圏）、サポートは 121.12円（2017年03月16日安値圏）です。
ユーロ/ドルのレジスタンスは1.0798ドル（2017年02月03日高値圏）、サポートは 1.0705ドル（2017年03月16日安値圏）です。

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
ユーロ/円	122.88	123.30	121.12	120.50

ユーロ/円　5分足チャート

【豪ドル/円】

レジスタンスは88.18円（2017年02月16日高値圏）、サポートは 86.50円（2017年03月13日安値圏）です。

	レジスタンス R1	レジスタンス R2	サポート S1	サポート S2
豪ドル/円	88.18	88.55	86.50	85.84

豪ドル/円　5分足チャート

• ※ 上記各5分足チャートは、当日 2017年03月17日 現在のものです。
• ※ コメント欄の語句について　R＝上値抵抗線　S＝下値支持線

本日（2017年03月17日）の主な指標

注目度	発表時間	指標	予想	前回
★★	22:15	(米) 2月鉱工業生産(前月比)	0.2%	-0.3%
★★	23:00	(米) 3月ミシガン大学消費者態度指数・速報値	97.0	96.3

• ※ 発表時間はいずれも東京時間
• ※ 注目度は★低～★★★高で示します

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