日本株に複数のポジティブストーリー
東京株式市場は底堅さを見せています。米国が急速に金利を引き上げる中、日経平均株価(225種)はおおむね2万5,000~2万9,000円前後の値動きを続けてきました。
大型グロース株が売られる半面、新型コロナウイルス禍からの経済活動再開が追い風になる電鉄、空運、百貨店などの内需株が大きく買われました。さらに足元、米利上げ打ち止め感が出るやいなや景気敏感株が反発の動きとなり始めています。
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社、バークシャー・ハザウェイが、日本の総合商社5社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事)の保有比率をそれぞれ約5%から6%超に引き上げたことも日本株に対する見方がポジティブに変化するきっかけとなるかもしれません。
主に外国人投資家の動きが活発になった際、想定される「ポジティブストーリー」を挙げます。考え方の軸は「今年前半と正反対の動き」です。
・大型グロース株の反発継続
・円安メリットを受けた外需株への見直し
・低PBR(株価純資産倍率)に放置されている銘柄の水準訂正
・新興銘柄の動意
・低位株の動意
翌年以降に持ち越すことができない「NISAの残り枠」で投資をしておきたいと考える個人投資家も想定し、ここでは、上のポジティブストーリーも勘案し、10万円で投資可能な銘柄を取り上げておきます。
株価データは2022年11月24日終値ベース。
三菱自動車(7211・プライム)
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・1年日足チャート
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青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
日産自動車の事実上の傘下自動車メーカーです。本年の出世株の一つと言えます。足元、夏からの調整安を埋める動きを見せています。
中山製鋼所(5408・プライム)
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・1年日足チャート
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青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
日本製鉄系の中堅電炉メーカーで鋼板、棒線などを製造しています。鉄鋼は景気敏感セクターの象徴的な存在でもあります。
日本金銭機械(6418・プライム)
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・1年日足チャート
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青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
紙幣識別機や硬貨計数機など貨幣処理機大手企業です。2024年度上半期がメドとされる新紙幣発行も株価の追い風とされています。
JVCケンウッド(6632・プライム)
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・1年日足チャート
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青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
カーナビ、カーオーディオが主力のメーカーです。2023年3月期業績予想を上方修正するなど好業績が好感され株価は急動意となっています。
ダイキョーニシカワ(4246・プライム)
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・1年日足チャート
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青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
主にマツダに対し、インパネ・バンパー・バックドアなど樹脂部品を供給する自動車部品メーカーです。自動車生産回復が業績の追い風となります。