「配当貴族」や「配当王」の具体的な銘柄を知る

 参考情報として、S&P500配当貴族指数の主要構成銘柄(時価総額上位10銘柄)を図表2で一覧にしてみました。長期連続増配銘柄には、高いブランド力で知られている安定成長業種に属する企業が多いことがわかります。

 特に、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)プロクター&ギャンブル(PG)アッヴィ(ABBV)コカ・コーラ(KO)、ペプシコ(PEP)アボットラボラトリーズ(ABT)は、50年以上連続して配当を増やし続けてきた銘柄として、「配当王」(Dividend Kings)の称号も与えられています。

 日本の東証上場銘柄で「配当貴族」(25年以上の連続増配企業)の名に値する銘柄は、32期連続で増配してきた花王(東証コード:4452)1社のみとなっています。株式市場全体が下落し、景気の悪化傾向が懸念されている環境でこそ、「いかなる経営環境に陥っても、配当を毎年(毎期)着実に増やし続けてきた実績」を持つ企業群は、引き続き物色されていくと思われます。

<図表2>配当貴族指数の主力銘柄をチェックする

*予想配当利回りは市場予想平均
(出所)Bloombergより楽天証券経済研究所作成(2022年11月23日)