個別株に投資する時にやるべきこと

 以下三つをやったら良いと私は思います。

【1】ワクワクする銘柄を見つける

 インデックスファンドでなく、個別株に投資すべきか判断する基準はシンプルです。ぜひ投資してみたい、と投資することにワクワクする銘柄を見つけられるかどうか、にかかっていると思います。「好きこそものの上手なれ」という通り、まずはワクワクすることが大切だと思います。私はいろいろなファンドマネージャーをたくさん見てきましたが、稼ぐマネージャーはいつでもワクワクしながら投資していたと思います。
 ただし、「下手の横好き」というのもあります。ワクワクしながら投資した結果、いつも失敗ばかりならば、インデックス投資に切り替えた方が良いかもしれません。
 他人にすすめられたからとか、ネットで話題になっているからという理由で、自分でワクワクしない銘柄を買うのは、やめた方が良いと思います。自分の目で見てこれはいけるかも、とワクワクする銘柄が見つかったらぜひ投資してみたら良いと思います。あくまでも、余裕資金の範囲で。

【2】現場を見る

 現場を見るとは、小売業ならば店舗を見る、サービス業ならばサービス内容を調べる、ネット関連サービスならば関連サイトを開く、などです。私はファンドマネージャー時代、何百という銘柄の現場を見てきました。
 ただし、個人投資家の場合、そのようにリアルの現場を見られる銘柄は、少ないかもしれません。でも、問題はありません。リアルの現場が見られなくても、ネットを通じて「リアルの現場を見る」のと同じ経験が得られるようになったからです。
 かつて、半導体・バイオ・機械などの業種では、個人投資家は現場を見ることができませんでした。でも、近年はそのような企業でもネットを通じて現場を見ることができます。興味ある企業のホームページに入れば、製品やサービス、近況、経営方針、決算説明などがたくさん出ています。最近は、動画で現場が見られる企業もたくさんあります。
 ワクワクする企業が見つかったら、ホームページに出ている資料をすみからすみまで徹底的に読んでみたら良いと思います。資料を見るのが苦手ならば、最初は動画を視聴するだけでも良いと思います。企業内容の紹介や、決算説明会の動画をアップしている企業がたくさんありますので、そこから始めたら良いと思います。

【3】株価チャートを見る

 投資する前に、株価チャートは必ず見てください。数カ月の短いチャートだけでなく、5年とか10年の長いチャートも見られれば見た方が良いと思います。
 チャートの見方がわからない、と思っても、チャートは必ず見てください。そこには、多種多様な投資家心理が表れていますから。見て何かを感じてください。チャートを見て、なんとなく上がりそうだなとか、下がりそうだな、と感じることから始めてください。
 チャートの見方を勉強するのに、何か良い本は無いかと思う方には、昨年12月にダイヤモンド社から出版した拙著「株トレ 世界一楽しい一問一答 株の教科書」をオススメします。

 他にも、いろいろ勉強した方が良いと思いますが、完璧に勉強してから投資しようと思っていると、いつまでも投資を始められません。ちょこっと投資→ちょこっと勉強→もうちょっと投資→もうちょっと勉強、といった具合に、少しずつ投資しながら勉強する方が、投資の勉強が頭に入りやすいと思います。Good Luck!