「100年越し」の資本主義への攻撃!?
およそ100年前、実は上記に似たシナリオが、ロシア革命の指導者によって描かれていました。「資本主義を破壊する最善の方法は、通貨を堕落させること」は、レーニンが語った言葉といわれています。「通貨の堕落」は、相対的な物価高、つまりインフレです。インフレを発生させることができれば、資本主義を崩壊させることができる、という考え方です。
図:ロシアによる「資本主義への攻撃」(イメージ)
資本主義を旨とする西側は、欲望の扉を開けてしまい、いくつもの巨大なパラドックス(自己矛盾)を解消できなくなっています。そこに付け込むロシアは、非常に狡猾(こうかつ)です。もしロシアが今回のウクライナ侵攻を、「資本主義への攻撃」という壮大なテーマの下で行っているのであれば、終戦までの道のりは長く困難なものになる可能性があります。