外食産業の優待株は業績不振銘柄に注意!

 優待株の多い外食産業は、新型コロナウイルスによる人々の外食習慣の変化で業績の明暗が分かれています。

 6月優待株でも、日本マクドナルドホールディングスは2022年12月期も3期連続の営業最高益を見込むなど業績好調。主力の「ビックマック」(390円)より100円高い新メニュー「サムライマック」シリーズのヒットや非接触型のモバイルオーダー、宅配などの売り上げの伸びが業績の躍進につながっています。

 一方、すかいらーくホールディングスの既存店売上高は2022年に入っても、コロナ禍の影響のなかった2019年に比べて7割程度で推移。特にディナー客は大きく落ち込んでいます。

 また、「いきなり!ステーキ」のペッパーフードサービスは6月優待株ですが、赤字が続き、継続企業の前提に関する重要事象などの注記があるため、ランキングから除外しています。

 居酒屋「アカマル屋」や焼き牛丼「東京チカラめし」を運営するSANKO MARKETING FOODSも、かつては6月優待の人気銘柄でしたが、今期も6期連続赤字予想で株価も低迷しています。

 新型コロナウイルス感染症は今後も日本人の外食文化に大きな影響を及ぼしそうです。

 一難去ってまた一難といえるのが、ロシアのウクライナ侵攻と円安による光熱費や食品価格の高騰です。 

 ロシア産の海産物や、戦争で高騰する小麦、トウモロコシなどの輸入穀物を使っている外食産業にとって、今後の業績に影響が出るのは必至といえます。

 やはり長期的に見て業績が安定している企業に投資することを心がけましょう。