STEP1 自分の支出の優先順位を決めよう!

 まず、資産形成をする前にやるべきことがあります。それは、自己分析です。分析といっても決して難しいことではなく、毎月または毎年、自分はいくら、何にお金を使っているのか把握することから始めましょう。

 20代はやりたいことは多くても、お給料は限られた範囲でやりくりする人がほとんどです。ご自身が生活費以外にどんな時にお金を使いたい衝動に駆られるのか、何にお金を必要としているのか、書き出して見つめ直し、優先順位の番号をつけていきましょう。

 ご自身の収支を大体把握できるようになったら、その次は、ご自身のお金を「攻め」と「守り」の2種類に分けましょう。

「攻め」のお金は普段の生活費、自分がどうしても譲れない優先順位のTOP3〜5の支出です。「攻め」のお金は我慢せず、すべて使い切ってしまってもOKです。

 一方で「守り」のお金は基本的には消費活動には使わず、資産形成や貯金に回していきましょう。目安としては年収の1〜1.5割を残せたら合格だと思います。

STEP2 お金が貯められない人は「つみたて」で強制的に資金を切り分けよう

 資産を「攻め」と「守り」にしっかり分けても、欲しい物ややりたいことがいっぱいの20代にとってすべてを我慢するのは大変です。そういう方は、守るべきお金を、強制的に別の場所で管理しましょう。

 例えば、銀行口座を2つつくってお金を分け、一方の銀行に入れたお金は手をつけない、などの方法もオススメ。ただ、現在の日本の金利は超低金利で預金をしていてもお金はほとんど増えません。

 もっとオススメなのは、毎月一定額を自動で口座振替設定にし、積み立て投資をしていくことです。特にこれから少しずつ投資を始めていく方には、非課税メリットもあるつみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)がおすすめです。

 NISAとは、株式や投資信託の売却時の収益と配当への税金が、一定の制限の元で非課税になる制度になります。つまり、投資でもうけた分の税金を払わなくていいというお得な制度。

 成人が利用できる一般NISA、つみたてNISA、未成年が利用できるジュニアNISAの3種類に分かれています(2022年1月時点)。

 それぞれ制度内容が違い、購入できる商品や運用できる期間が異なりますが、若い世代、特に、これから投資を始める方には「つみたてNISA」が、相性ばっちりな理由を、詳しくご説明していきます。