3.ダークホースの中国株 緩やかな成長を続けながらも、さまざまな材料でボラティリティが高い中国本土株
図表3は、上証50指数とそのEPSの推移です。図表1・2と同様に、EPSについては、この間の平均PER(株価÷EPS)である10.6倍にして表記しています。
ご覧のように、上証50指数は小幅増益したEPSに沿いながらも大きく変動しながら上昇しています。上証50指数のEPSは2011~2023年(予想ベース)の間に46%増益し(年率3.2%)、株価は上下動しながらじりじりと上昇しています。
この間の中国経済は大きく成長してきたはずなのに、EPS成長が前述した日本の銀行株ほどしかないという現実はかなりショッキングな結果だと思います。
当コラムでは、昨夏に多様な中国株インデックスを紹介しましたが(詳しくはこちら)、その時にも指摘した通り、上証50指数の業種構成は半分弱が金融株なので、日本の銀行株と同じような業績成長であるということも理解できると思います。
さて、肝心の2022年の動向ですが、昨夏コラムで言及したような「指数構成業種の大幅入れ替え」が短期的に行われるとは思えません。
一方、当指数は政策などによって上下に大きく振れやすいという特色を持っていることから(2015年前半など)、今秋に開催予定の共産党大会に向けての中国の政策には大いに注目したいと思います。
何らかの景気刺激政策が出される可能性は高いと思いますし、最も注目したいのは米国との関係改善が図られるかにあります。米中関係の改善にかじを切れば、中国株には大量の資金が流れ込むでしょう。ダークホースとして注目しています。
[図表3]上証50指数とEPSの推移
<関連銘柄>
NEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信(証券コード:1545)
NEXT FUNDS 東証銀行業株価指数連動型上場投信(証券コード:1615)
NEXT FUNDS ChinaAMC・中国株式・上証50連動型上場投信(証券コード:1309)
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