10月初来でモメンタム(勢い)が強い米国株銘柄は?
本年もいよいよ年末が近づいています。例年の傾向である「年末高」に乗りたいような短期決戦を想定する場合、どのような銘柄を選別するのが得策でしょうか。本稿では、米国株式を例にとり、ユニバース(銘柄母集団)を大型株(S&P100種指数構成銘柄)に限定。
4Q(第4四半期)入りしてからの、ベストパフォーマー(10月初来騰落率の上位15銘柄)を図表2で一覧しました。参考までに、S&P500指数の10月初来騰落率は+7.9%となっています。「株価の相対的なモメンタム(勢い)に乗る」シンプルな投資戦略です。
結果として、最近までS&P500指数の高値更新をリードしてきた銘柄群が上位を構成しています。半導体世界最大手のエヌビディア(NVDA)やEVメーカー世界最大手のテスラ(TSLA)が1位と2位に浮上。
これら2銘柄は、すでに時価総額がGAFAM(時価総額で100兆円以上の大手IT銘柄群)に迫る増勢を示している高成長期待銘柄です。
一方、自動車のフォード・モーター(F)の株価が約20年ぶりに20ドルを上回ったことも注目されています。フォードはEVへの取り組みに加え、半導体不足をうまく乗り切っている経営戦略が評価され、年初来騰落率は+120.3%とテスラ(同+51.3%)を大きく上回っています。
テスラの予想PERが174.1倍であるのに対し、フォードは10.3倍と割安感があります。クアルコム(QCOM)はスマホや自動車向けの半導体に強みがあり業績が好調でありながら予想PERは15.6倍にとどまっています。複数銘柄をピックアップして分散投資したいと思います。