不動産投資は会社員に向いている

──マンションの1室を買うより、中古アパート1棟買うほうが効率よく稼げると教えていただきました。でも、アパート1棟ともなるとそれなりの価格です。借り入れも多くなるので、リスクが大きすぎませんか。

 例えば東京のど真ん中にあって、築年数も新しかったら、そうとうな金額になるでしょう。でも都心から離れていたり、あるいは地方都市だったりすれば、皆さんが思うほど高くはありません。

──ちなみにどれくらいですか。

 建物の規模や部屋数などにもよるので一概にはいえませんが、私が最初に買った中古アパートは3,500万円でした。もちろん、大都市圏ではなく、地方の物件です。

──ミクシィ株で稼いだ資金を元手にしたとのことですが、不足分は融資を受けたのですか。

 はい、銀行融資を受けました。

──個人でも融資を受けられるのでしょうか。

 個人でも不動産投資で融資を受けることは可能です。私の周りの専業大家さん友達は、サラリーマン出身が多いです。

 ただし誰でも簡単に借りられるというわけではなく、ハードルは高いです。

 サラリーマンなら、年収がいくらか、勤続している会社はどこか、資産をどれくらい持っているか、買う物件の担保評価や収益性は妥当か? などを審査されます。法人なら決算書が良くないと難しいでしょう。

──不動産投資は会社員に向いていると言えるでしょうか?

 そう思います。それは融資を受けやすいという点だけでなく、例えば不動産投資は、物件を買って軌道に乗せるまでは大変なのですが、運営が軌道に乗った後はあまりやることがありません。

 さらに外注化の仕組みも整っています。ほとんどの業務を依頼することが可能です。入居者の募集や管理業務は普通、地元の不動産会社などに依頼するので、手を煩わすことが少ないんです。そういう意味でも会社員向きといえるでしょう。

──株式の1点買いで精神的に疲れてしまったとのことでしたが、不動産投資は精神的にはどうですか。

 例えば入居者が退去し、次の入居者がなかなか決まらないといったときはちょっと焦ります。また、家のどこかが壊れたという報告があれば、対処しなければなりません。

 でも、いい物件を買えば、そうしたことに悩まされることは少ないです。私の場合もトラブルに発展したようなことは一度もありません。