※本記事は2018年取材し公開したものです。
値上がり益を狙わない。目印は「年初来安値更新」
株主優待名人・桐谷広人さんは、株式投資初心者に対しては「値上がりを狙わないで優待をいただく投資」をすすめています。でも株価は毎日動くので、多くの投資初心者は株を買うタイミングがわからず迷っているはず。桐谷さんは、どのタイミングで買っているのでしょう。
「私はスーパーでお弁当を買うとき、半額シールが貼られるまで待つタイプなので、株も高値では買わず、安値で買うようにしています。だからといって買いたい銘柄の値動きを常に見ているわけではなく、安値と思われる値段で買い指値を入れておく(買いたい値段を指定して買い注文を出す)のです。私が起きるのは昼ごろですが、2016年のアメリカ大統領選挙でトランプさんが選ばれた日はほとんどの銘柄が大きく下がってしまい、20銘柄も約定(取引が成立)していて驚きました。新規に株主優待を始めた銘柄は、その後値上がりすることが多いので、早めに買っておくといいですね」
お弁当には半額シールという目安がありますが株価には目安がなく、今が高値なのか安値なのか判断がつかなくて……。
「私の目安は年初来安値(その年につけた最も安い値段)です。現在の株価が年初来安値を更新していれば安値と判断しています。そこで株価チャートを見る時は分足や日足の目先の値動きにとらわれず、週足や月足を見て(2~3年単位の)大きな値動きをチェックして、過去の安値・高値はいくらだったとか、今の株価がどのあたりの水準にあるのかを調べると、割高・割安のイメージがつかめると思います」