配当+優待の利回りが4%以上になったら、GO

 ただし、年初来安値銘柄は候補に入っただけで、すぐに買うわけではありません。ここで桐谷さんがマル秘ノートを見せてくれました。細かい几帳面な文字で、購入候補の銘柄が何ページにもわたって書いてありました。

「この中の銘柄の株価が下がって『配当優待利回り』が4%以上になったときに買い指値をするのです。配当金額や優待品の換算金額が大きく変わることはあまりありませんから、株価の値下がりを待っているのです」

 優待銘柄を買うと通常は年1回か年2回、配当と株主優待品がもらえます。配当がなく株主優待のみという企業もありますが、桐谷さんはどちらも重視しているので、両方がもらえる銘柄をまず探します。

配当利回りの計算式は、

配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100

 100株保有している人は100株当たりの計算になるのでしょうか?

「いいえ、違うんですよ。配当は企業から1株当たり○円と発表されるので、100株保有していても1,000株保有していても、配当利回り自体は変わりません」

 優待利回りの計算はちょっと複雑になるそうです。

「株主優待は1株ではもらえないことが多く、普通は単元株(売買する時の単位で1単元=100株が多い)を買わなければなりません。それから優待品を金額に換算する必要もありますね。クオカードのように金額がはっきりしているものや割引券であれば換算しやすいのですが、お米や自社製品詰め合わせなどは、お店で販売価格を調べて、自分で値段を決めなければなりません」

 でも、清涼飲料水を自動販売機で買うと140円で、スーパーで買うと99円だったりします。どちらの金額を選べばいいのですか?

「優待利回りは目安なので、どちらでも大丈夫ですよ。」