英連邦クロス円に注目

 先週のドル/円の上昇は、先週末にクロス円が反発したことも、ドル/円のサポート材料となっていましたが、今週はこのクロス円の動きにも注目です。

 この数週間、ポンド/円や豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円など英連邦のクロス円が総崩れとなっています。

 特に感染拡大によるロックダウンの影響が大きい豪ドル/円は、先週は資源価格の反発も後押しして反発しましたが、これまでの豪ドル/円の下落が先週の反発で終わるのかどうか、あるいは下落一服となるのかどうかに注目しています。

 また、これらの通貨にとっては、27日のパウエル議長の講演内容がハト派寄りになった場合(テーパリングの開始時期など具体的内容に触れない場合)、通常であれば、それら通貨はドルに対して買われますが、今回は各国中銀もハト派姿勢が続くのではないかとの連想が働き、売り材料になる可能性もあるため、注意する必要があります。

 これまでは、ジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演についてタカ派寄りの内容に警戒する必要がありましたが、7月以降のデルタ株の感染急増やNZ中銀の決定などをみていると、ハト派寄りの内容にも警戒する必要が出てきました。

 8月27日のジャクソンホール会議のパウエル議長の講演は、相場の転換材料になるかもしれません。