市場影響により勢い不足でも将来性が期待のオススメ2銘柄

 ここまでは比較的上昇気流に乗っている銘柄をご紹介しましたが、以降に紹介する銘柄は8月15日時点でマーケット環境の影響で少し勢いが衰えている分野の2銘柄をご紹介します。

 ただし、市場の寡占化や将来性は非常に期待できると考えられるので、株価的には投資妙味があるといえるかもしれません。

注目の米国株6:ビザ(V)

 同社は創業は1958年と60年以上の歴史がある決済サービス企業です。カード発行を行っているアメックス(AMEX)やジェー・シー・ビー(JCB)とは異なり、決済技術のみを提供しています。

 そのため、カード発行による貸し倒れリスクなどを補てんする必要がないという最大の強みがあります。

 さらに純利益率でも分かるように驚異的な利益率をキープしています。決済に関しての世界シェアはナンバーワンの45%ほどになります。

Vの株価年間チャート

注:オレンジの折れ線はSPY(S&P500)、青の折れ線はV
出所:Bloomberg

 直近(2021年4-6月期)の決算結果(2020年同期対比)を確認します。

 売上高61億ドル(+27%)、純利益26億ドル(+9%、純利益率42%)でした。

外的環境は?

 決済(取引)売り上げ成長は2022年までCAGR9%で、市場規模は2017年の1.9兆ドルから2022年は2.9兆ドルまで拡大すると見込まれています。

リスクは?

 現在、新型コロナウイルスのデルタ株の感染拡大懸念で、国際間での決済減少、また消費動向も弱まっていることで株価が軟調です。今後も世界の消費動向に影響されることがリスクになります。

株価 231.36ドル(2021年8月20日終値)
2020年売上高 約218億ドル
2020年営業利益 約140億ドル
2020年営業利益率 約64.46%
時価総額 約5,070億ドル
注:2021年8月20日現在