ETF(上場投資信託)でオススメ1銘柄

注目の米国株1:バンガード・米国増配株式ETF(VIG)

 現在、米国株投資家の間で非常に保有率が高くなってきているのが、ナスダック指数に投資するインベスコQQQ信託シリーズ1(QQQ)やナスダック関連の投信信託だと思います。

 成長性が高いハイテク株メインなので、下落するときもS&P500より値動きは大きくなる可能性が高いです。

 そのため、「値動きが大きすぎるのは避けたい」という投資家のために、もう一つのETF、バンガード・米国増配株式ETF(VIG)をオススメします。

 直近1年間ではS&P500のパフォーマンスに劣後していますが、今後行われるであろう金融緩和縮小の過程で、企業の財務部分が注目されることになると、バンガード・米国増配株式ETF (VIG)の安定感が際立ってくると思います。

 その理由は、247あるVIGの組み入れ銘柄がすべて、10年連続増配の銘柄のみである点です(SPDR S&P 500 ETF[SPY]は506銘柄)。

 成長が落ち着いた、いわゆる成熟企業だけの組み入れなので、下落耐性がSPYより強いことになります。

 また、もう1点メリットがあります。QQQはSPYとの銘柄重複率は41%ですが、VIGでは19%です。分散投資の意味合いでも意義は大きいと思います。

株価  162.05ドル(2021年8月20日終値)
配当利回り 1.51%(配当2.7ドル)
注:2021年8月20日現在

VIGの年間チャート

注:オレンジの折れ線はSPY(S&P500)、青の折れ線はVIG
出所:Bloomberg