主婦の傍ら、株式投資を始め、1億5,000万円の資産を築いた、ようこりんさん。なぜ優待銘柄をメインで投資するようになったのでしょうか。インタビュー中編です。
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アベノミクスの恩恵も受け、3年で7,000万円増やす!

──2012~2013年ごろから、優待銘柄をメインに買うようになったのですよね。

ようこりんさん(以下敬称略) それには理由があります。当時、株式の配当に対する税金は10%ちょっとだったのですが、2014年以降は約20%に変更されることが決まったんです。とすると優待銘柄に人気が集中するだろうと考えました。

 配当と違い、優待品には税金がかかりません。本来は優待品も課税の対象になりますが、さほど大きい金額でないこともあって、事実上、課税されていないんです。これをメリットだと考える人が増えるはずだと。

──つまり、配当金の税率が上がると、優待制度を設けている銘柄を買う人が増えるだろう、その結果、優待銘柄の株価が上がるだろうと?

ようこりん はい、だから、優待銘柄をメインに買うようになったんです。

 その頃、資産はトヨタさんのおかげもあって、3,000万円に増えていましたが、優待銘柄を中心に買うようになって、さらに成績がよくなりました。自分でも驚いたのですが、2015年の終わりに1億円に届いたんです。

──2013年といえば、ちょうどアベノミクスが始まった年ですね。

ようこりん そうです。だから、アベノミクスの波に乗れたのが大きかったと思います。でも、それだけでなく優待銘柄を集中的に買ったのもよかったと思っています。

──そのときも勝負銘柄があったのですか。

ようこりん いえ、一点集中買いみたいなことはしていません。ミネベアを買ったのは少し後、2017年のことですし。

──それでも1億円になったんですね。

ようこりん 700万円まで減った資金を3,000万円に増やしたのは、トレーディングの成果です。毎日チャートを見ながら、必死の思いで増やしました。

 でも、そのときはこれが勝因だといったことは何もしていません。優待銘柄を買って、保有していただけというか。

 もちろん、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)をチェックして、割安な銘柄を狙うとか、チャートを見て下値不安のない銘柄を探すとか、そのくらいのことはしていましたが。

──全体相場がいいときは、そういうものなんでしょうね。

ようこりん まあ、そうですね。ただ、あんなにいい時代はそうはないですからね。そういう意味では、相場が悪いとき、いかに立ち回るかが大事だと私は思います。