日経平均は今しばらくボックス圏、年後半に上値トライか

 日本の景気・企業業績が鮮明になれば、日経平均は再び上値トライすると予想しています。ただし、米国株高が今すぐ日経平均の上昇に波及する状況にはないと考えています。

 今の世界株式市場で、米国株に資金が集中しつつあります。米国株が世界中の株式市場の中で、もっともディフェンシブと見られていることにもよります。世界景気敏感株である日本株までそっくり買い上げるほどの世界的なリスク・オン相場にはまだなっていません。

 日経平均が上値トライするには、4-6月の企業業績が発表され、1-3月よりさらに回復が強まっていることが確認されてからと予想しています。

配当利回りの高い大手金融株「買い場」の判断継続

 今年秋までの日本株市場で、配当利回りの高い景気敏感バリュー株のパフォーマンスが強くなると予想しています。特に、配当利回りの高い大手金融株の投資妙味が高いと判断しています。以下に投資の参考銘柄を挙げます。

投資の参考銘柄:高配当の金融株

コード 銘柄名 株価 配当
利回り
PER PBR 1株
当たり
配当金
8306 三菱UFJ FG 607.9 4.4% 9.2 0.46 27
8316 三井住友FG 3,893.0 5.1% 8.9 0.45 200
8591 オリックス 1,925.0 4.1% 9.4 0.77 78
8766 東京海上HD 5,127.0 4.2% 11.3 0.97 215
8725 MS&AD 3,236.0 4.9% 7.9 0.58 160
出所:配当利回りは今期(2022年3月期)1株当たり配当金(会社予想)を6月25日株価で割って算出。PERは6月25日株価を今期1株当たり利益(会社予想)で割って算出。告知事項:筆者は三井住友FG株を9,000株保有。株価と1株当たり配当金の単位は円。PERとPBRの単位は倍。

▼著者おすすめのバックナンバー
2021年6月16日:攻めと守りの高配当利回り8銘柄をプロが厳選!
2021年6月8日:総合商社の決算まとめ:伊藤忠・三井物産は今期最高益の予想
2021年6月3日:少額で日本株投資:利回り3.4%~4.7%。「10万円以下」で買える、高配当株5選