3:手段にこだわるあまり、目的を忘れてはいけない

「老後2,000万円問題」というフレーズが広がっていますが、この火付け役となった金融庁の報告書の正式名称は「高齢社会における資産形成・管理」です。この報告書の中では、現役期、リタイア期前後、高齢期において、どのような考え方で資産と向き合うべきか、どのように対応するべきかが議論されています。

 NISA、つみたてNISA、iDeCoは大きなメリットがある制度ではあります。しかし、その手段があなたが抱えるお金への不安や問題を解決するという目的にかなうかどうかは、ご自分次第です。

 さらに加えて「NISA、iDeCoでやってはいけない使い方」として、特に気をつけていただきたい点をまとめました。

(1)お金に余裕があるからと、家計収支の内情を確認せずに、いきなり資産運用を始める

(2)投資金額を無理して多めに設定し、肝心の貯金ができない。もしくは途中で金額を減額するか、投資そのものをやめてしまう

(3)NISAを使うことが前提で、通常、証券投資で利用される特定口座や税金のことを理解せずに始めてしまう

(4)iDeCoとつみたてNISAを比較するときに、iDeCoの所得控除と受取時の退職所得控除(または公的年金控除)の仕組みを理解していない

(5)iDeCoで投資をしているのに、確定申告は年末調整で行っているか、自分で申告する必要があるのか、職場に確認していない

 最後に、特に現役期にある方に向けて、将来のお金の不安を解消する近道となる方法を紹介します。ぜひ実行してみてください。

(1)ライフプランを立てる(人生は一度ですが、シミュレーションは何度でもやり直すことができます)

(2)なるべく早い時期から少しずつでもいいので資産運用を経験して有効性を実感する(投資経験の差が将来の大きな差になります)

(3)ライフイベントを鑑みて貯蓄を計画的に行う(貯蓄は時間を味方につけることが一番有効です)

(4)そのためにも無駄の少ない家計にする(何が無駄かは人次第、でも無駄と分かっているものはやめましょう)