3)後工程
ディスコ:6月14日付けで公表されたディスコのミッド・クオーターアップデートによれば、ダイサ(回路を描き込んだシリコンウェハを四角いチップに切り出す)、グラインダ(シリコンウェハの底面を削ってシリコンウェハを薄くする)の引き合いが強い状況が続いているもようです。引き続き、台湾、中国のOSAT(後工程専門業者)からの引き合いが強くなっています。会社側によれば、5G関連、家電、自動車など幅広い分野で引き合いがあるもようです。消耗品の引き合いも高水準です。
工場はフル稼働が続いていますが、引き合いが活発なので納期が半年以上になる案件が出ています。
楽天証券の業績予想は変更しません。引き続き業績好調が予想されます。
4)EDA
シノプシス:ロジック半導体の微細化が進み、様々な機能が回路に詰め込まれるようになってきたため、EDA(エレクトロニック・デザイン・オートメーション、ロジック半導体の設計システム)の中でも最先端品の需要が順調に増えています。
また汎用半導体でも、最新のEDAを使って設計をやり直す動きが出ています。40ナノから昔の古いロジック半導体で、あえて微細化を進めず、設計を簡素化して工程を少なくしてコストダウンをしたり、新たな機能を付け加えて、新しい半導体を作る動きです。顧客にとっては新しい機能が付き、半導体メーカーにとっては採算がよくなることになります。
引き続きシノプシスに注目したいと思います。
表4 半導体製造装置の主要製品市場シェア(2020年)
私がカバーしている日本、海外の半導体製造装置メーカー、11社の目標株価(新しい目標株価は2021年1-3月期決算レポートでの目標株価)を表5に示します。この11社について中長期で投資妙味を感じます。
表5 半導体関連企業の今後6~12カ月間の目標株価(楽天証券投資WEEKLY)
5.業績表
表6 東京エレクトロンの業績
表7 アドバンテストの業績
表8 レーザーテックの業績
表9 SCREENホールディングスの業績
表10 ディスコの業績
表11 ASMLホールディングの業績
表12 アプライド・マテリアルズの業績
表13 ラムリサーチの業績
表14 KLAコーポレーションの業績
表15 テラダインの業績
表16 シノプシスの業績
本レポートに掲載した銘柄:東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、レーザーテック(6920)、SCREENホールディングス(7735)、ディスコ(6146)、ASMLホールディング(ASML、NASDAQ)、アプライド・マテリアルズ(AMAT、NASDAQ)、ラムリサーチ(LRCX、NASDAQ)、テラダイン(TER、NASDAQ)、KLAコーポレーション(KLAC、NASDAQ)、シノプシス(SNPS、NASDAQ)