バブル崩壊から始まった「平成」
平成元年(1989年)は、日経平均が史上最高値(3万8,915円)をつけた年です。まさに、「バブル崩壊」「失われた10年」といわれる1990年代がスタートしたところでした。
平成の日経平均推移:1988年12月末~2021年6月14日
1990年代は、日本の金融機関が不良債権を抱えて苦しんだ時期です。長銀・日債銀・山一證券など、大手金融機関がばたばた破綻しました。
日本が金融危機を脱するのは、2003年です。りそな銀行に公的資金が入ったところで、金融システム不安はやっと解消しました。不良債権処理の過程で、13行あった都市銀行は、3メガ銀行(三菱UFJ FG、三井住友FG、みずほFG)に集約されました。
1998年から2005年まで、銀行を含む、日本中のあらゆる産業で生き残りを賭けた「合併・リストラ」「構造改革」が進みました。その成果で、2003年から2007年まで日本企業の復活が続きました。「ようやく失われた10年を脱した」と言われました。
ところが、それは、甘い期待でした。2006年から、「構造改革疲れ」という言葉がブームになり、合併破談・買収防衛策の導入が相次ぎました。その頃から、少子高齢化が一段と進み内需企業が疲弊してきました。
さらに、力をつけたアジア企業(韓国・台湾・中国)がエレクトロニクス産業で、日本企業を追い詰めるようになりました。2008年にリーマンショックが起こると、日経平均は再び、大きく下がり、バブル崩壊後の安値を更新しました。
平成が始まってから、リーマンショックに苦しむ平成20年まで、日本は「失われた20年」を経験したと言われました。