結論:短期売買は利益確保を最優先・中長期投資はできるだけ利を伸ばす

 以上から、短期売買の場合は上昇途中でも特に過熱感が高まったなら利益確保を優先して売っておく、中長期投資の場合はできるだけ利を伸ばすために上昇トレンドが続く限り持ち続け、上昇トレンドが終了したと思われる時点で売る、というのが筆者としての結論です。

 ただし株価上昇のスピードが急速な場合、上昇トレンド終了の可能性が高いサイン(移動平均線の下向き転換や株価の移動平均線割れ)を待ってから売ると、せっかくの利益が大きく減少してしまう恐れもあります。中長期投資であっても、短期間に株価が大きく上昇したようなときには、上昇途中であっても持ち株の一部は利益確定売りを実行しておくべきでしょう。

株式投資の売り時を考える(2)を読む

移動平均線や移動平均線と株価の位置関係から売り時を探る方法は、詳しくは拙著「株を買うなら最低限知っておきたい 株価チャートの教科書」(ダイヤモンド社)をご覧ください。