2:運用実績(リターン)とファンドスコアで比べる

 先ほどのファンド選びのポイントの一つ、運用実績(リターン)とファンドスコアで比べるには、まず中長期(たとえば3年)の「リターン」で並べ替え、併せて、運用効率の高さを示す「ファンドスコア」も見ながら、上位のファンドを絞り込みます。

「リターン」で並び替えるのは、ファンドの「運用力の優劣」や「運用コストの差」などがリターンに全て含まれているからです。

 リターンは、あくまでも過去の実績であり、将来も良好な成績が続くとはかぎりません。

 一方でファンドには、それぞれ運用方針や運用哲学といったものがあり、それらに一貫性や継続性があるとすれば、その優位性や有効性を全く確認しないわけにはいきません。リターンを確認する際には、中長期的に成績上位のファンドを絞り込むと同時に、成績下位のファンドも確認しておくとよいでしょう。

出所:筆者作成
出所:筆者作成
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 たとえば、上の図のようにリターン3年で並び替えると、上位にはテーマ株ファンドと呼ばれるファンドがズラリと並んでいます。テーマ株とは、世間の話題や、成長が期待できるような事柄関連の業種や企業などをひとまとめに分類した株式群のことを指します。それらにまとめて投資することができるのが、テーマ株型ファンドです。

 通常、運用力に優れたファンドを探すときには、テーマ株型ファンドは、業種に偏りがあり、市場の影響が大きいため除外し、次点に並ぶ(幅広い業種に分散投資する)ファンドに注目します(例:大和住銀DC海外株式アクティブファンド)。