3.再来期も2桁増益が期待できるエヌビディア
一方、再来期にかけても2桁増益が予想されているのがエヌビディア(NVDA)です。エヌビディアは足元で好材料が目立つこともあり、株価は年初来高値を抜け上昇しています。
エヌビディアは、GPUなどのビジュアルコンピューティング技術を提供する企業ですが、販路別ではゲーム向け、データセンター向けが事業の二本柱になっています。
直近の2-4月期決算も、この2つの事業がそれぞれ2.1倍増収、79.5%増収となり、業績をけん引しました。ゲーム事業の中には、マイニング関連も含まれているため不透明な部分がありますが、ゲーム向けのグラフィックカードに対する需要が高まっているようです。
また、データセンターについてはAI化が進んでいることが同社の追い風になっており、今後も持続的な需要が期待できる分野と考えられます。
<エヌビディアのセグメント別売上高推移>
(単位:百万ドル)
足元では、好材料が2つ浮上しています。
1つ目は、エヌビディアのGPUのシェア拡大が報じられたことです。情報源は一部のアナリストのリサーチノートですが、それによると、1-3月期のGPUのシェアについて、エヌビディアが競合のAMDから大きく獲得したもようです。
2つ目は、株式分割の発表です。株主総会で株主の承認が得られた場合、1対4の株式分割を実施すると発表しました。分割後の株価は7月20日から適用される予定です。エヌビディアの株価は日本円で7万円前後する、米国株のなかでは高い水準でしたので、分割は個人投資家にとって朗報となるでしょう。