株価のトレンドに従えば利益を伸ばすことも損失を回避することも可能

 バブルが継続する限り利益をできるだけ伸ばす、そしてバブル崩壊の可能性が見えたら速やかに保有株を売却する…。この二つを同時に行うことができるのが、株価のトレンドに従った売買なのです。

「バブル継続=上昇トレンド継続」ですから、上昇トレンドが続く限り保有を続ければ、おのずと利益を伸ばせます。そして株価が下落して、下降トレンドに転じたら速やかに売却すれば、その後バブル崩壊で株価急落となっても、すでに売却済みですから何も心配ありません。

 そして、もし株を売却した後、下落せずに再び上昇トレンドに転じたら、株を買い直せばよいのです。

 ところが、多くの個人投資家はこれができていません。逆に、株価が上昇している途中に保有株を売ってしまったり、株価が下がったところを買い向かったりする、いわゆる「逆張り」を行っています。逆張りの怖いところは、そもそも「安い」と思って買っているので、買った後に株価が下がっても「ますます安くなった」と感じ、損切りの売却をしようと思わないことなのです。その結果最終的には多額の含み損を抱えてしまうことになります。

 例えば1月最終週は日本株が大きく下落し、外国人投資家も日本株を売り越しましたが、個人投資家は逆に大きく買い越しています。これは逆張りしている個人投資家が極めて多いことを表しています。

 確かに今回はそこから株価が再び上昇に転じましたから、よいタイミングで買えたことになります。でも、もしバブル崩壊ともなれば、株価が少し下がった程度の水準で買い向かえば、そこからの壊滅的な下落で、再起不能なほどのダメージを被りかねないのです。