1.リーマンショック以降の原油相場:2008年夏をピークに右肩下がり

「エネルギー資源」セクターの株価に多大な影響を与えると思われる原油相場は、リーマンショック以降、過去10年にわたっておおむね右肩下がりで推移してきました。

 WTI原油スポット価格で見ると、リーマンショック前の2008年夏には140米ドル/バレル程度に急騰していたものの、その後は徐々に上値を切り下げ、コロナショックに見舞われた昨年4月頃には一時20米ドル割れまで下落し(WTI先物価格は瞬間的にマイナス価格に沈む!)、2000年代初頭の水準に実に20年ぶりに並びました。

 その後、昨年半ば以降は、コロナショックからいち早く経済が立ち直っている中国などの需要回復期待や、主要産油国による協調減産で需給バランスが改善することへの期待によって、原油相場は急回復しています。

図表1:WTI原油スポット価格の推移

出所:ブルームバーグのデータを基に野村アセットマネジメント作成
期間:1990年1月5日~2021年1月22日、週次