前日(10月16日)の市場概況
ドル/円:リスクセンチメント改善で、112円台に戻す
週明けのドル/円は重い動きのスタートとなり、東京時間午後には111.64円まで下げて、先週金曜日の安値を更新しました。その後下げ渋り111.80円近辺で小動きを続けていましたが、NY時間終盤になって、112.29円まで反発。終値は112.198円(前日比+0.350円)。(チャート1)
米国と北朝鮮がモスクワで会談するとの報道が、地政学リスク後退の期待となってドル買い戻しにつながりました。また日経平均が約21年ぶりの高値を付けさらに2年4カ月ぶりの10日続伸となったこともリスクセンチメントを上向かせました。とはいえ、北朝鮮は米国との対話を拒否しているとも伝わり、上昇も限定的でした。
この指標を見逃すな!今日(10月17日)の注目イベント
米鉱工業生産に注目集まる
英国のCPIはそろそろ頭打ち?
英国の9月CPI(消費者物価指数)は、前月比+0.3%、前年同期比+3.0%の予想。英国の物価上昇は、ポンド安によるところが大きいのですが、その効果もそろそろ薄れてきました。CPIは、この水準でピークを迎えるだろうとの見方が強まっています。
BOE(英国中央銀行)は11月に利上げをする意向を示していますが、英経済の実情に合致していないとの批判も増えているようです。
欧州CPIは年末まで横ばいか
欧州のHICP(消費者物価指数)は前年比1.5%の予想。欧州の物価は、あと数カ月この水準にとどまり、年末はエネルギー価格のベース効果で下落する可能性があります。
米鉱工業生産に期待
米9月鉱工業生産は、前月比+0.2%に大きく上昇することが期待されています。前回8月はマイナスでしたが、これはハリケーンの影響による一時的現象との見方。先週の消費者物価指数が予想を下回っただけに、この指標は年末の利上げに向けて重要なデータとなります。