投資ほど楽しいものはない!
──最後に、トウシルの読者にメッセージをいただけますか。
まずは、投資を始めるかどうか迷っているなら、今すぐ始めるべきと言いたいです。前に話した日経平均レバレッジ・インデックス連動ETF(上場投資信託)のように、1株から買える銘柄もあります。
1株なら、仮に日本経済が傾いて、暴落したとしても、数百円、数千円の損害で済みます。いきなり大金を投じるのは絶対に避けるべきですが、少額であれば明日にでも始めてほしいです。
1株買って感覚がつかめてきたら、少しずつ増やしていけばいいと思います。それに投資の醍醐味(だいごみ)は、勝ち負けだけではありません。
──投資の醍醐味とは、どんなところでしょうか?
これはやってみないとわからないと思いますが、投資ってめちゃくちゃ楽しいんです。この銘柄は上がるだろうかと予想するのも楽しいし、ハラハラしながら値動きを見守るのも楽しい。それに何といっても、思惑通り上がったときには大きな満足感を得られます。
──趣味としても楽しめますか。
はい、もっと言えば楽しいだけではありません。例えば僕は、米国大統領選の期間中、毎日、その動向を追い続けていました。その結果、いろいろなことを知ったし、学ぶこともありました。
でも、もし投資をやっていなかったら、他国の大統領選なんて目もくれなかったと思うんです。投資をやっていたからこそ、興味が広がったし、知識も増えたわけです。
──なるほど。
老後の趣味としてもうってつけだと思います。日々の暮らしに張りが出るし、頭を使うのでボケ防止にもなります。もちろん、しょぼトレを守っていただきたいですが。
──若い人にとっても、視野が広がる、世界が広がるというのは大きなメリットといえますよね。
もちろんです。
そこで1つ、アドバイスすると、投資を行っているほとんどの人は投資対象が決まっていると思うんです。株式投資だけとか、FXだけとか。でも、僕は、買わなくてもいいから、ほかの商品にも興味を広げてみるといいと思います。株式投資しかやっていない人も、為替や先物に目を向けてみる。
──なぜですか。
例えば、株価は原油価格などに大きな影響を受けます。だから、原油などの先物の動向をつかんでいると、「原油価格に動きが出ているから、A社の株価が上がるかもしれない」などといった見方ができるようになるんです。
──自分のやっている投資を、新たな視点で考えられるようになるのですね。
はい。それは投資家として大きな武器になります。
──自分の守備範囲にこだわらず、外にも目を向けてみる。そういう姿勢があれば、おのずと視野が広がり、力がつくということですね。
今日はどうもありがとうございました。
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中編:「しょぼトレ」のススメ。ビギナー向け株式投資