相関係数:ビットコイン、イーサリアムと天然ゴムの相関係数が比較的高かった

 相関係数は、2つの銘柄の関係性を数値化したもので、+1と-1の間で決まります。+1に近ければ、2つの対象物の関係は正(連動するように動いていること。相関)、-1に近ければ、関係は負(正反対に動いていること。逆相関)、0に近ければ2つの対象物は、関りがないこと(無相関)を意味します。目安は、以下のとおりです。

 相関係数の見方は、以下のとおりです。

 0~+0.3(-0.3):ほぼ無相関
+0.3~+0.5(-0.3~-0.5):弱い相関あり(逆相関あり)
+0.5~+0.7(-0.5~-0.7):相関あり(逆相関あり)
+0.7~+0.9(-0.7~-0.9):強い相関あり(強い逆相関あり)
+0.9以上(-0.9以下):非常に強い相関あり(非常に強い逆相関あり)

 以下は、2020年10月1日から26日の、ビットコイン、イーサリアムと、他の銘柄の相関係数です。

図:ビットコイン、イーサリアムと、各種銘柄の相関係数 (2020年10月1日から26日)

出所:楽天ウォレット、マーケットスピードⅡなどのデータをもとに筆者作成

 この期間、ビットコイン、イーサリアムと天然ゴムの相関係数が、比較的高くなりました。天然ゴム価格とビットコイン価格が、同じような波で上昇したことを示しています。

 ただし、天然ゴムの上昇の主因は中国経済の回復期待、ビットコインの上昇の主因はペイパルのサービス拡大であると考えられることから、相関係数が高いからと言って、2つの銘柄が同一の要因で動いているとは限らない点に、注意が必要です。

図:ビットコインと天然ゴムの価格推移 

単位:円(天然ゴムは1キログラムあたり)
出所:楽天ウォレットおよびブルームバーグのデータより筆者作成

 次は、ペイパルの株価とビットコインの価格の推移を確認します。