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元証券ウーマンの一生使えるお金の話 貯金ゼロから「貯め体質」

答えてくれた人

KADOKAWA ライフスタイル統括部生活実用第3編集課 柳 緑さん

著者ってどんな人?

さぶさん
 フルタイムで働く2児のワーキングマザー。

 某国立大学経済学部を卒業したあと、大手証券会社に就職。その後、もっとも気に入っていた株銘柄のIT企業に転職しました。20代はお金に恵まれず、親の事業の借金返済に追われ、一発逆転を夢見たFXで損失を経験。借金完済後に結婚するも、夫婦で浪費家に転身してしまいます。そんななか、妊娠を機に頭金ゼロで住宅を購入。子どもの教育を見据えた際にこのままではいけないと、今まで培った知識をもとに家計の立て直しと資産形成に力を入れ始めます。

「貯金はマラソン」をモットーに、仕組み化・ポイ活・ゆる投資を駆使した結果、無理なくお金を貯めていくことに成功。4年で総資産1,000万円を突破しました。資産運用のモットーは「心をすり減らさない投資」。「家計管理・時短家事・節約料理・作りおき・ゆる資産運用」など自身の生活と経験を発信しているインスタグラムは、フォロワー 21万人を超える人気アカウント(@sabu_1985)に成長しています。FP2級取得。

どんな人にオススメ?

  • お金を貯めたいと思っているのに、貯められない人
  • 節約での我慢や、投資でハラハラするのが苦手だけど、お金に興味がある人
  • 住宅購入資金や教育資金など、大きなお金を準備したいと思っている人
  • 将来必ず必要になる老後資金について、まだ考えていない人
  • 仕事やプライベートで忙しいなか、資産を増やしていきたい人

この本の、ここが読みどころ!

 いちばんの読みどころは、91ページからの「ゆる投資でお金を増やす」です。ゆる投資とは、時間を味方に結果を出していく投資のこと。月に数千円ずつでも、ほったらかしで寝かせておくと10年後、30年後には大きな樹に育ちます。お金を貯めた先のゴールと元本の守りを意識しながら攻めていくのが、元証券ウーマンで、現在、ワーキングマザーである著者の投資法。仕事やプライベートで忙しい方でも、気がつけばお金が増えていくうれしい方法です。

 お金を貯められるようになったら、ゆる投資まで視野に入れるのが本書ならでは! 家計管理のコツやポイント活動についてひととおり説明したあと、投資についての章があります。iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)から、社債、株まで、投資ビギナーでもすぐ始められるよう、わかりやすい言葉と図解で解説。シミュレーションによる具体的な数字を記載しているので、ゆる投資のメリットがとてもよくわかります。

 最後には、著者の現在の投資資産も公開! 具体的な銘柄を公開しているので、非常に参考になります。

編集者の制作秘話

 お金に関心がなかった担当が、著者、さぶさんと出会って、この方の考えを1冊にまとめたいとアプローチ。お金に関して不安がある人の一助になればと、打ち合わせを何十回と重ねました。結果、担当である私も「貯め体質」に。ポイ活やふるさと納税、投資信託を始めました。

 本書では専門用語は極力使わず、分かりやすい言葉に変換。言葉で分かりにくい部分は図解にと、文章と図解の役割を明確にしながら制作しています。そのため、いちどできた図解を、もっと分かりやすくできる、と著者が書き直したものもいくつかあります。

 また、お金がどんどん貯まっていく「貯め体質」に、読者が体質改善しやすいよう欄外に記載した3カ月のチェック項目は、打ち合わせを重ねたなかで生まれました。

 コロナ禍で、お金の不安が大きくなった人もいるなか、少しでも早く刊行したいとの思いで、
忙しいなか時間のやりくりをした著者が自信をもって、世に送り出した1冊。「貯金はマラソン」です。

 近道はないけれど、楽に走り続けるコツを詰め込んだ本書で、一緒に貯金のマラソンを始めましょう。