本日の注目通貨

豪ドル/円:マーケットは神経質に 

 豪ドルをとりまく環境は徐々に悪化中。RBA(豪準備銀行)は、今月の会合で政策金利を0.25%に据え置きました。しかし、11月の利下げの可能性は依然として根強く残っています。

 RBAの今年の会合はあと2回。12月の会合の次は来年2月までありません。そこまで悠長に構えている余裕はない。どうせ利下げするなら、(11月後半から始まる)クリスマス商戦に間に合わせて、早めに実施したほうが効果的だろう。ということで、11月利下げ期待が強まっています。

 中国との関係悪化も心配材料。豪産牛肉輸入禁止や大麦に対する反ダンピング措置など、中国の「オーストラリアいじめ」が、今年になって特に目立ちます。最近ではオーストラリア産の石炭や綿花の輸入を停止しています。

 モリソン豪首相は、中国がアジア太平洋地域で拡大する軍事プレゼンスに対抗する計画の一環として国防軍を増強し、日本をはじめ関係国との連携を深めています。経済的にも外交的にも両国の関係が確実に悪化しているわけで、豪ドルにも影響を与えることになるでしょう。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成